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女子大生窃盗誤認逮捕についてのまとめ

事件の始まり
愛媛県松山東署は1月9日(水)に、タクシー内から現金約5万4000円を盗んだ疑いで7月8日(月)に女子大生を逮捕。勾留請求が認められず、女性は10日に釈放されました。
しかしその後の再捜査で、別の若い女性が容疑者として浮上し、最初に逮捕された女子大生は警察側の“誤認逮捕”であったことが判明しました。
勾留請求は、検察官が裁判所に対して行うものです。起訴前の勾留についての判断は、予断排除の原則から、令状部の裁判官が行います。
(引用元はこちら)
誤認逮捕の理由

なぜ間違われたのか?
女子大生が誤って逮捕された理由としては、以下の通りです。
- たまたまドライブレコーダーに写った女性と似ていた
- たまたま窃盗した女性と同じマンションに住んでいた
無実が分かり釈放された彼女は、警察から受けた理不尽な対応を日記に記録しており、8月1日(木)に代理人弁護士を通じて手記を出しています。
女子大生の手記
以下、女子大生の手記を引用したものです。
この事件の捜査では、決して適切とは言えない対応を警察から繰り返されました。そのため私は、取り調べが終わるたび、すぐに全てを日記に付けて記録してきました。
ドライブレコーダーに写っている女と私が似ていたこと、その女と私が同じアパートに住んでいたことなど悪い偶然が重なり、私が容疑者になってしまうことは仕方がないのかもしれません。しかし、私は一番初めの取り調べから一貫して容疑を否認し、その女と私が別人であることを何度も訴えてきました。にもかかわらず、捜査に関わった刑事全員が私の話に耳を傾けることはありませんでした。
3D画像はきちんと解析したのか、ポリグラフ検査の結果はどうだったのかという私からの質問に対しては、はっきりした回答を得ることができませんでした。担当刑事からの直接の謝罪はいまだにありません。
(誤認逮捕された女性の手記はこちら)
精神的ショックから「認めてしまうかもしれない」
女子大生は「本当の犯人を捕まえてください。」と発言すると、
警察側は「犯人なら目の前にいるけど。」「就職も決まってるなら大事にしたくないよね?」「君が認めたら終わる話」「こんなに時間のかかるものじゃない」「ごめんなさいをすれば済む話」と自白を強要する発言を続け、精神的に追いやります。
彼女は逮捕直後、「もし勾留されたら取り調べに耐え切れずにやっていないことを認めてしまうかもしれない」という大きな不安を抱えていたそうです。
悪い偶然が重なってしまったとはいえ、彼女が犯人だと疑い耳も傾けない警察に囲まれてさぞかし怖い思いをしたことでしょう。
冤罪事件を起こした警察側に罰則・処分はあるのか?

今回は真犯人が見つかったからよかったものの、真犯人が見つからないまま女子大生の方が捕っていたら『冤罪事件』になりますよね。
冤罪とは、一般的には、刑事事件において、犯罪を行っていないにもかかわらず、有罪の判決が確定した場合のことをいいます。被疑者として取り調べられたり逮捕された際などに、冤罪であると言うこともあります。
(引用元はこちら)
誤って事件とは関係ない人間を逮捕し、犯人だと決めつけて脅迫的な発言や態度をとること対して、警察側に対しての罰則や処分はあるのでしょうか?
四台冤罪事件から処分はないと考えたほうがいい
冤罪事件に対する警察側、検察側、裁判官側の処分はありません。
四大冤罪事件(免田事件、財田川事件、松山事件、島田事件)が有名です。松山事件では、血痕を警察が捏造した事実も判明しています。
四台冤罪事件はいずれも、無罪の人間が死刑判決を受けて獄につながれ長い間幽閉されていたものの、再審の結果無罪になった事件です。
判定を下す側のミス・もしくは捏造で、人生の大半の時間を罪のない人間が獄で過ごすはめになったにも関わらず、警察官も検察官も裁判官も誰一人責任を取った事実はありません。
また、公で謝罪した記録も残っていませんでした。
まとめ
今回の誤認逮捕において、女子大生の方は「口先だけの謝罪で済ませるのではなく、今後どのような指導を行い再発防止に努めるのか具体的に公表してほしい」と意見を述べています。
しかし、過去の四台冤罪事件から分かる通り、国民を守る側がこれほど大きな過ちを犯しても処分は一切受けていませんし、自白するよう追い込んだり暴行を行う歴史は変わっていません。
賠償金は受け取れても、誤認逮捕や冤罪事件がなくなることはないと考えたほうがよいでしょう。