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糖尿病とは?
糖尿病ってどんな病気? 分かりやすく解説
糖尿病とは、血糖値が高くなる病気です。

血糖値とは、血液の中の糖分(ブドウ糖)の濃度(濃さ)のこと。
健康な人の血糖値は、食前の空腹時で80~110mg/dLぐらいです。
食事をとり、胃腸で食べ物を消化吸収し、ブドウ糖が血液の中に入ってくると、血糖値は高くなります。それでも、上限は140mg/dLぐらいです。
血糖値がこれよりも高い状態を高血糖といいます。そして、その高血糖が続いている状態が、糖尿病です。
血糖値が140mg/dLを超えて、その状態が続いてる人は糖尿病かも?!
血糖値が極端に高い場合には、命の危険もあるので緊急治療が必要です。
しかし、糖尿病の患者さんがそのような危険な状態に陥ることはめったになく、通常はほとんど症状に現れない程度の高血糖ですよね。
恐怖!合併症には気をつけて
症状が現れないのにも関わらず、身体(からだ)の中では知らず知らずのうちに、高血糖の悪影響がじわじわと広がっていきます。
そして何年かたつと、合併症と呼ばれる様々な病気や身体の障害が現れます。
糖尿病網膜症(もうまくしょう)
失明することもあります
糖尿病腎症(じんしょう)
週に約3回、半日がかりで透析を受けないと生きていけなくなる
糖尿病神経障害
手足のひどいしびれが続いたり、全身にさまざまな影響が現れる
これらの合併症を起こさないために、糖尿病と言われたら、血糖値が高くならないように、いつも気をつけておく必要があります。

数字で見る糖尿病
- 患者数は、1,000万人
- 年間医療費は、1兆2,196億円
- 年間死亡数は、1万3,327人
糖尿病の予防と治療法
糖尿病は血糖値が高くなる病気です。
血糖値を上げないために予防方法として大切なのは・・・
- 血糖値が高くなるようなことを控えること
- 血糖値が高くなりにくい体質に改善し、それを維持すること
①の「血糖値が高くなるようなことを控える」とはどういうこと?
食べ過ぎや飲み過ぎを控えるということです。
血糖値は、口から入った食べ物・飲み物が胃腸で消化吸収されブドウ糖になり、それが血液の中に入っていくことで高くなるので、
食べ過ぎや飲み過ぎは、直接的に血糖値を高くする一番の原因と言えます。
適切な量で、栄養バランスの良い食事をとることが、糖尿病の予防につながります。
②の「血糖値が高くなりにくい体質に改善し、それを維持する」とは?

血糖を効率良く利用できる体質にする、ということです。
そもそも、血液中のブドウ糖「血糖」は、全身の細胞のエネルギーとして利用されるために存在しています。
血糖を細胞に入り込みエネルギーになる過程は、インスリンというホルモンによってコントロールされています。
肥満、とくに内臓脂肪型肥満では、インスリンの働きが悪くなり(インスリン抵抗性)、血糖値が高くなりやすいです。
反対に、インスリンが働きやすい環境(非肥満、筋肉体質)では、血糖値は高くなりにくいです。
肥満を防止し、体重を適正にコントロールすること、歩行、体操、トレーニングなどの運動を積極的に行い、常日頃から身体をよく動かすことです
糖尿病の治療効果について
糖尿病の治療効果は一般的に、HbA1c(ヘモグロビンエーワーンシー)という検査値で調べます。

HbA1cは、採血した時点から過去1~2か月の血糖値の平均値と関連する検査値で、その時点の血糖値が正常でもHbA1cが高ければ、過去1~2か月ほどの間、高血糖であったことがわかります。
合併症を防ぐために、このHbA1cを7%未満に維持することが勧められます。
ただ、年齢や薬の副作用などを考慮して、少し甘くしたり、厳しくしたりすることもよくあります。
関連する生活習慣病は?
★の数が多いほど関連が強いことを意味します。

★★★
・CKD(慢性腎臓病)
→CKDの最大の危険因子が糖尿病です
★★☆
・動脈硬化心筋梗塞狭心症脳梗塞
→これらの病気の重要な危険因子の一つとして糖尿病が該当します
★☆☆
・肥満症/メタボリックシンドローム歯周病
→これらの病気は糖尿病の患者さんが併発しやすく、また併発した場合は合併症が起こりやすくなります
★☆☆
・高尿酸血症/痛風脂肪肝/NAFLD/NASH骨粗鬆症/ロコモティブシンドローム/サルコペニア
→これらの病気は糖尿病の患者さんが併発しやすい病気です
糖尿病まとめ
一言でいいますと、
ということになりますね。
最後まで見て頂きありがとうございました!