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動脈硬化とは
どんな病気? 分かりやすく解説
まず、動脈とは…
心臓から出た血液をからだの隅々へと運ぶ血管です。

健康な動脈は太いです。なぜかって?
からだ(内臓や足など)が必要としている血液を送り届けるために十分な太さが必要だからです。
また動脈は、血流に合わせて拡張(広がる)と収縮(キュッとなる)を繰り返しているしなやかな血管です。
それによって血液が滞りなく適度なスピードで、より先(からだの末梢)へと流れていきます。
このように、本来は十分に太くて柔軟な動脈が、何かしらの原因で狭くなったり、硬く変化してしまう病気が動脈硬化です。

動脈硬化が進行するとどうなるの?
動脈硬化が進行して、動脈が硬くなったり狭くなると、内臓や足などが必要としている血液が十分に届かなくなります。
この進行過程は、途中までは非常にゆっくりしていて、自覚症状に現れません。
動脈硬化がある程度まで進行すると、血液の流れが途絶えてしまうという現象が起きることがあるのです…!
しかもその現象は、ほんの瞬間的に起こります。
この現象が、心臓の筋肉に血液を送っている動脈(冠動脈)で起こると心筋梗塞、脳の動脈で起こると脳梗塞の発作です。
どちらも命につながりかねない危険な病気です。
そのような病気を発症するまで、動脈硬化は自覚症状に現れずに進行します。
数字でみてみよう動脈硬化!
- 日本人の4人に1人は動脈硬化による心臓や脳の病気で亡くなる
動脈硬化の予防法と治療法
動脈硬化が進む最大の原因は、加齢(年をとること)ですが、それ以外に、、
男性であること(女性の場合は閉経後)
喫煙
肥満
メタボリックシンドローム
脂質異常症(高脂血症)
糖尿病
高血圧
などがあり、これらを危険因子と呼んでいます。
加齢や男性などの危険因子は仕方ないことですが、それ以外は取り除ける危険因子ですよね(^.^)
それにしても、減量って色々な病気の話しで出てきますね。
喫煙しているのであれば禁煙、肥満やメタボリックシンドロームに該当するなら食事や運動に気を付けて減量することです。また、脂質異常症(高脂血症)、糖尿病、高血圧などがある場合にも、それらの病気をきちんと治療し続けていれば、動脈硬化の進行を遅らせることが可能ということがみえてきます。

動脈硬化の進行の程度を判定する方法としては、
- 首の動脈に超音波を当てて血管が細くなっていないかを調べる方法
- 手足の血圧の比や血流速度から動脈の状態を推測する方法
などがあります。
動脈硬化に関連する生活習慣病
★の数が多いほど関連が強いことを意味しますよ!

★★★
心筋梗塞
⇒心筋梗塞は動脈硬化によって起こる病気です
★★★
狭心症脳梗塞
⇒動脈硬化はこれらの病気の重大な危険因子です
★★☆
高血圧脂質異常症(高脂血症)糖尿病肥満症/メタボリックシンドローム
⇒これらの病気は動脈硬化を引き起こす危険因子です
★☆☆
CKD(慢性腎臓病)
⇒CKDは動脈硬化の進行と関連する因子の一つです
まとめ
動脈硬化の予防について一言でいいますと、
ということですね。
最後までみて頂きありがとうございました。
おまけ:よく聞く心臓病について
①心筋梗塞とは
冠動脈(かんどうみゃく:心筋に酸素や栄養素を与える)がさらに完全に詰まったり、急速に細くなったりして、心臓の筋肉細胞が死んでしまい機能が低下することを心筋梗塞といいますよ。
心筋梗塞はほとんどが急に出現しますが、知らず知らずのうちに出現してしまっている場合もあります。
死んだ心臓筋肉細胞の範囲と程度によりますが、恐ろしい不整脈や極端な心機能の低下をもたらすこともあり、突然死を引き起こすこともあります。
②狭心症とは
心臓の筋肉への血のめぐりが悪くなることを狭心症といいます。
心臓は1日に約10万回、血液を送り出しています。このため常に新鮮で酸素のある血液が心臓にも必要です。
心臓の筋肉に血液を送っている冠動脈が細くなったり、詰まりかかったりすると、心臓への血液の供給が少なくなります。
しかし、まだ心臓の筋肉の機能は完全には低下していません。いわゆる黄色信号がついた状態です。
この時、人は胸痛を訴え、無理な運動はしなくなります。
このように、少しでも心臓の負担を少なくし、心臓への血の巡りが悪いことに対応しようとします。
しかし、心臓に負担をかけた場合、また同じような発作を繰り返すことになります。