突然ですが、わたしの祖母のお話をします。
わたしの祖母は、
- 杖なしでは歩けない
- 支えがないと階段などの段差をのぼれない
- 食欲が減り、食パン半分も食べれない
- 体重が36キロしかない
数年前までは1人で歩けていたし、ご飯もちゃんと食べいたので健康的で、よく笑う笑顔が可愛いおばあちゃんした。
いつからこんなに老いてしまったのか…。気付けばわたしの母も、まるで介護のように祖母につきっきりで、毎日疲れ切っています。
「おじいちゃん、最近歩くスピード遅くなったな…。」
「おばあちゃん、なんだか前より痩せた気がする…。」
もしかしてそれ、ただの老化ではなくて『フレイル』かもしれませんよ。
Contents
『フレイル』ってなに?
『フレイル』とは、高齢者の要介護状態の前のステージのことを指します。

高齢者の多くは、このフレイルの時期を経て、だんだんと要介護の状態へ移行していきます。
要介護状態にならないためには、フレイルの段階で進行を食い止め、フレイルの前の段階に戻すことが重要です。
フレイルには3種類ある
フレイルの種類
- 身体的なフレイル
- 精神的なフレイル
- 社会的なフレイル
フレイルは、食事量の減少、筋力や体力の低下といった身体的なフレイル、認知機能の低下やうつといった精神的なフレイル、外出がおっくうになり、閉じこもりがちになる社会的なフレイルの3つの要素から構成されています。
これらが影響しあうことによる悪循環からフレイルが進行し、介護が必要な状態になると考えられています。
フレイルチェック☑
10秒でできる、フレイルチェック!
フレイルの簡単なチェック方法を紹介します!
- 体重が減ってきた
- 疲れやすくなった
- 筋力・握力が弱くなった
- 歩くスピードが遅くなった
活動範囲が狭くなった
どうでしたか?
3つ以上当てはまれば、フレイルの疑いがあります。
もっと詳しくBMIチェック!
BMI(Body Mass Index)は体格指数と呼ばれ、計算式は以下の通りです。
BMI計算式
体重(kg)÷ 身長(m)÷ 身長(m)
わたしの場合【身長153cm、体重40kg】なので、
40kg ÷ 1.53m ÷ 1.53m=17.1
わたしののBMIは17.1ということになります。
生活習慣病などの疾病にかかる可能性が最も低く、健康を維持するにはBMI=22がもっとも理想とされています。
高齢者の場合、BMI 21.5以上~25未満が目標です。(あれ……?わたしBMI数値ぜんぜんたりてなくない…?)
いかがでしょうか?
ただの老化だと決めつけて放置していると、要介護状態につながってしまう。フレイルの恐ろしいところですね。
フレイルの予防法を紹介
1.適度な運動をつづけよう

筋肉を増やすためにもっともオススメなのは、ウォーキング。
最低でも1日5000歩以上を継続すれば、筋力の低下を防ぐことができます。
他にも、水泳、自転車なんかがオススメですが、いずれも1人で行動するのではなく、友人や家族など複数人で楽しく活動することが1番大切です。
2.バランスの良い食事をとろう

運動を効果的にするためにも食事は大切です。フレイル対策には、タンパク質やビタミン・ミネラルを含むバランスの良い食事を摂ることを心がけましょう。
筋肉を増やすためには、とくにタンパク質の摂取が必要になります。高齢者はタンパク質が不足しがちなので、意識して摂り入れるようにしましょう。(例:牛肉、豚肉、鶏肉、牛乳、豆乳、納豆、とうふ、サバ、サケなど)
タンパク質を摂る際には、単一の食品ではなくいくつかの食品を組み合わせて摂るとより効果的です!
家族や医療者が早くフレイルの状態に気付いて対応することができれば、フレイルの状態から健常に近い状態へ改善したり、要介護状態に至る可能性を減らせる可能性があります。
適度な運動も、バランスのとれた食事も、毎日つづけることが大切です。自分にあった、無理なくつづけられるフレイル予防法を探す、もしくは見つけてあげてくださいね。
※この記事は、GOOD AID株式会社取締役社長、薬剤師の服部雄太の監修を受けています。