まだまだ花粉がひどい季節ですね。
天候も温かくなったり、雨が降って寒くなったりと、寒暖差で風邪を引いてしまったというひとをチラホラ見かけるようになりました。風邪なのか花粉症なのか分からない人もいるみたいです。
ところで、雨の日だと花粉症の症状が良くなることありませんか?
雨が降ると花粉症が和らぐ気がする!
雨が降った次の日がツラい…。
と、雨の日はくしゃみや目のかゆみなどが落ち着くとよく聞きます。
雨の日に花粉の飛散が落ち着いて症状が和らぐのは「感覚的」なものなのか、実際にカラダにどんな影響を与えているのか調べてみました。
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雨が降ると花粉の量は減る

引用:花粉観測機ポールンロボによる花粉数
ウェザーニューズが独自開発した花粉観測機「ポールンロボ」による、東京の平均花粉数によると、雨が降った日は花粉の飛散する量が少なくなっていることが分かります。
東京で雨が降った3日(日)、4日(月)、7日(木)は、他の日と比べて花粉数が少ないことが分かります。11日(月)も雨は降りましたが、降り止んだ時間が早く、その後晴れたために、花粉数はやや増加しました。
「ポールンロボ」って?
ポールンロボは、ウェザーニューズが独自開発した人の顔を見立てた花粉観測機で、口の部分から人の呼吸と同じくらいの空気を吸い込んで、空気中に含まれる花粉を観測します。

ポールンロボの目の色は、観測した花粉の数によって5段階に変わります。
・白…1日の花粉の飛散量が29個未満
・青…飛散量が30個から99個
・黄…飛散量が100個から199個
・赤…飛散量が200個から299個
・紫…飛散量が300個以上
雨と花粉症の関係性
雨の日の花粉の症状について、ウェザーニュースの一般会員が回答した結果です。

引用:ウェザーニュース独自調査より(2019年3月1日〜11日、のべ1963人が報告)
9日(土)頃から症状が全体的に悪化しています。これはスギ花粉のピークを迎えたことが原因で、「大丈夫(グラフの黄緑色)」の割合も全体的に減少しています。8日(金)より前までの期間に注目してみると、「大丈夫」と答えた割合は、ほぼ1日雨が降った日であっても、前日など晴天時に比べて5~10ポイント程度しか増えていません。
この結果から、雨でも花粉症の症状は少し和らぐ程度で、花粉症の症状が出なくなるという人はごくわずかであることかわかりました。
では、なぜ花粉の飛散量は減っているのに症状が変わらなかったり、ひどくなるのでしょうか?
雨でも症状に変化がない3つの原因
(1)雨の日に薬を飲まない行為
天気のいい日は意識して花粉症の薬を飲みますが、雨の日だと症状が軽くなる気がするという理由で薬を飲まないと、花粉の飛散量が少ない日でも症状が出てしまいます。
花粉症の症状がひどくて悩んでいる方は、雨の日でも花粉症の薬を飲むことをおすすめします。
(2)モーニングアタックが原因
屋内や衣服に残っている花粉に、帰宅後や就寝時にさらされることで、その日の夜や次の日に花粉症の症状が発症するケースがあります。これを「モーニングアタック」と呼びます。
■ 2019年3月21日にアメトークの家電芸人で紹介されていたハンディークリーナー。玄関などに置いておいて、家に入る前に服についた花粉を落としましょう。
■ こちらも、家電芸人で紹介されていたクローゼット。毎分最大180回振動するハンガーラックが衣類についた花粉やほこりを落とし、スチームがシワやニオイをケアしてくれます。
ちなみに、花粉・鼻炎の症状をもっともつらく感じる時間帯は起床時という結果も出ています。理由としては、
①夜間、床の上に落ちた花粉やハウスダストなどのアレルゲンを吸い込むため
②起床時やふとんをたたむ際に、アレルゲンが空中に舞い上がるため
③起床時に自律神経が副交感神経優位から交感神経優位の状態に切り替わる事によって、一時的にバランスが乱れて鼻が刺激過敏になるため
④朝の鼻水の中に、炎症の誘導について中心的な役割を担う好塩基球が増加するため
(3)ほかの不調が花粉症に影響している可能性
冒頭にも書きましたが、寒暖差がおおいこの季節、風邪か花粉症なのか分からないという人もいます。花粉症だと思っていた鼻水やくしゃみの症状は、寒暖差による軽い風邪、鼻炎、アレルギーによっても発症します。
雨の日も鼻水やくしゃみが止まらなければ、こうした花粉症以外からの症状が相乗されている可能性もあるのです。
雨の日の花粉対策
雨の日の花粉対策としては、
①雨の日でも花粉症の薬をしっかり飲む
②花粉を家に持ち込まない
③マスクを着けて防寒・花粉対策
④マスクを着けて鼻の粘膜を守る
⑤気温が下がった時のために、羽織れるものを持っておく
雨の日でも花粉症の薬を飲んで、しっかり寒さ対策をすることで花粉との相乗効果を防ぎ、ツラい花粉症を乗り切りましょう!