マスクが品薄状態の今、マスクを手に入れることはかなり難しくなっています。
だからこそマスクの扱いには注意したいものですが、「鼻下マスク」をして鼻をマスクでおおっていない人や、「顎マスク」をしている人を、街中で見かけたことはありませんか?
正しいマスクの位置からずらしたり、顎マスクをした後にマスクをすることで、病気に感染するリスクは上がるのでしょうか?
Contents
顎マスクを絶対にするべきでない理由

①病気に感染するリスクを上げる
空気中に漂うウイルスや細菌は、手や顔だけでなく、髪の毛にも広く付着しています。
そのため、マスクを顎にずらすとマスクの内側にその病原体が付着してしまいます。
顎に付けたマスクを再びマスクを口に装着したときに、ウイルスや細菌が口から入り、病気に感染するリスクが高くなってしまうのです。
マスクをアゴにずらした瞬間にアゴに付着している病原体はマスクについてしまいます。
今までせっかく病原体を吸い込まないようにマスクをしていたのに、わざわざ自分でそのマスクに病原体を付着させて、汚れたマスクを再度着けることによって病原体を吸い込むことになるのです。
何があっても絶対にマスクはあごやのどにずらさないでください!
出典:上嶋内科・消化器科クリニック
②インフルエンザやノロウイルスにかかりやすくなる
秋や冬といった寒い季節になると、風邪やインフルエンザにかかる人が増加します。
もちろん、こうした細菌やウイルスも空気中に多く漂うので、顎にマスクをかけ再び口に装着すると、これらの病気に感染するリスクが生じます。
また、冬に多いノロウイルスも空気中を漂います。
肌に付着していることもあるので、こちらも正しくマスクを装着しないと感染のリスクが上がってしまいます。
特にノロウイルスの場合、100~1000という非常に少ない病原体数で発症し、感染力も強いため注意が必要です。
③短時間の顎マスクでもアウト
顎マスクをせず正しいマスクをしていても、例えば、飲み物を飲むときや、マスクの息苦しさに一瞬だけ顎マスクをした場合にも、新しいマスクと交換する必要があります。
マスクをずらすことの影響は、時間の問題ではありません。
たとえ短時間であったとしても、顎にマスクをずらし、再び口に装着すれば、病気に感染するリスクは上がります。
そのため、一度でも顎マスクをした場合は、マスクを口に戻さずに新しいマスクと交換するべきなのです。
マスクを着用するときには何があっても絶対にマスクをアゴにずらさないでください。
その時点でそのマスクは捨てるべきものとなります。
出典:上嶋内科・消化器科クリニック
④顔ニキビの原因にもなる
大人になるとできやすい“口周りのニキビ”を隠すために、顎マスク(鼻下マスク)をする女性も、多いのではないでしょうか?
鼻やあご、口周りは、毛穴が多く皮脂の活動が活発なので、どうしてもニキビができてしまいやすい部位です。
マスクでおおわれる部分は、もともとニキビができやすいパーツなので、マスクをつけるとその部分が蒸れてしまい、さらにニキビが発生しやすくなったり、悪化させたりしてしまう可能性が高いのです。
蒸れだけでなく、あごや頬などのマスクが当たる部分が刺激を受けて、ニキビができやすくなる、ということも考えられます。
ニキビができているときは、マスクを着けないほうがいいのですが、風邪などでどうしてもつけなければならない場合は、顔に密着しづらい立体型のマスクを選ぶようにしましょう。
マスクの正しい使い方のおさらい

- マスクをずらしたら新しいものに交換する
- 一度外した場合は再度着けずに、新しいものに交換する
- マスクの表面にはウイルスなどが付着しているため、触らない
マスクをする目的は、風邪などの感染症を予防することです。
鼻や喉の粘膜から病原体が侵入して感染するので、正しいマスクの着用は、その通り道をふさぐ意味があります。
また、マスクをすることで鼻や喉の湿度が保たれるため、感染予防の効果にも期待できます。
他には、風邪をひいている人が他人に移さないためのエチケットとしてマスクを使用します。
これらの観点から、マスクを使用するときは、鼻と口をしっかり覆って隙間がないようにすることが大切です。