春はポカポカ陽気のイメージがありますが、
実は寒暖差が激しく、自律神経も乱れやすくなり、いちばん体調を崩しやすい季節とも言われています。
風邪を引かずに健康体を保つには、
日頃からの生活習慣や食事習慣を見直し、『免疫力』を高めることがとても大切です。

食べ物には、さまざまな病気の予防になる栄養素が含まれていますが、
この記事ではそこに着目し、食事から免疫力を高める方法をご紹介します。
Contents
免疫とは?
私たちの体は、異物が体内に入り込むと色々な方法で守ろうとします。

まず、口や鼻から異物が入り込むと、咳やくしゃみで排出しようとします。
気道を通り抜けてしまった場合には、強い酸性の胃液によって、異物・病原体を殺菌します。
また、皮膚には常在菌があり、これが病原体の感染を防いでくれます。
傷口から病原体が侵入することもありますが、健康な状態の皮膚は、病原体から体を守ってくれているのです。
これらの防御で、侵入を防ぎきれなかった病原体に対応してくれるのが「免疫」なのです。
腸内細菌と免疫力について
腸内細菌のバランスを整えることが、
免疫力を高める上で効果が高いと考えられています。
腸は、食べ物だけでなく、ウイルスなどが入り込む危険性が常にある場所で、全身の免疫組織の50%以上が腸管に存在していると言われています。
その反面、免疫細胞が暴走することによって、本来攻撃するべきではないモノに攻撃し、「アレルギー」などの症状を引き起こしたり、
免疫細胞が自分の細胞を攻撃してしまう「自己免疫疾患」と呼ばれる病気を引きおこします。
免疫力の大部分は「腸」にあった!

免疫力が低下すると、感染症にかかりやすくなるだけでなく、
症状が悪化するリスクも増えてしまいます。
インフルエンザの場合は、免疫力の低下が原因で症状が悪化したり、
呼吸器などの細菌感染症を起こしやすくなったりします。
腸は、食べ物を消化・吸収・排泄する働きだけではなく、
免疫力の大部分を担っているのです。
免疫力を高める(腸内環境編)
腸内環境を改善するのに有効な食品は、
「発酵食品」や「食物繊維」、「オリゴ糖」を多く含む食品です。
また、何をというよりは「毎日いろいろな食材を摂る」ことが重要です。
なので、普段あまり食べていない食材を選ぶこともオススメします。
代表的な発酵食品
▶発酵食品

ヨーグルト、納豆、チーズ、漬物など、
発酵食品には、「善玉菌」のエサが含まれています。
腸内の善玉菌を増やして、免疫力をあげましょう。
腸内に善玉菌が多いほど、免疫力が高まります。
逆に、善玉菌が少ないほど、免疫力が弱まります。
▶食物繊維の多い食品
根菜類、海藻類、豆類は、
同じく善玉菌のエサが豊富に含まれいるだけでなく、腸を刺激して便意を促します。
肉類などの脂肪やタンパク質を摂りすぎると、
悪玉菌のエサとなってしまい腸内環境に悪影響を及ぼすので注意しましょう。
免疫力をアップさせる!食事のとり方
免疫力を高める食事を摂るだけでなく、
免疫力を高める食べ方にも意識すると、より効果を高められます。

- タンパク質を含む食品を摂る
- 植物性食品を摂る
- ミネラルを摂る
- 整腸作用のある食品を摂る
①タンパク質を含む食品を摂る

免疫細胞の材料になる「タンパク質」は、
肉・魚介・卵・大豆製品などから、過不足なく摂りましょう。
②植物性食品を摂る

βーカロテン、ビタミンC、ビタミンE、ファイトケミカル(植物に含まれる機能成分)には、
免疫力を高める力が期待できます。
③ミネラルを摂る

魚介類、穀類、野菜、乳製品に多いミネラル、亜鉛やセレンなどは、
免疫細胞を増やし、活性化すると言われています。
④整腸作用のある食品を摂る

腸内細胞のバランスを整えると、免疫細胞が働きやすい環境になります。