こんにちは、理学療法士のみやぎです!
今回は、血圧との関係が深い「脳出血」をテーマに話を進めていきますよ。
Contents
脳出血とは?わかりやすく解説
脳出血ってどんな病気なの?
脳出血とはズバリ!
脳の血管が破けて(やぶけて)出血する病気です。

「脳卒中」は、血管が詰まるタイプの「脳梗塞」と、血管が破けて出血するタイプの「脳出血」の2つに大きく分けます。
これは前回の記事でも出てきましたね(^.^)

ひと昔前の日本では、脳卒中と言えば、脳出血を指すほど脳出血が多数を占めていましたが、現在は脳梗塞の方が多いとも言われてるよ。
なぜ脳梗塞の方が多いの~?
高血圧の治療が普及したおかげです。
高血圧は血管の壁に強い圧力がかかっている状態なので、血管が破けやすくなります。
脳が出血するとどのような症状になるのか?
急に頭痛や吐き気・嘔吐(おうと:吐く)、左右片側の手足の麻痺などが現れます。
麻痺は徐々に進行、それとともに意識が低下して昏睡(こんすい)になることもあります。
出血は時間がたてば自然に止まるものですが、逃げ場が無い血液によって以下のことが起こることがあります。
- 周囲の脳細胞が圧迫される
- 脳の内部の圧力(脳圧)が高くなり出血した所から離れた部分の脳にも血流低下などの影響が出る
こうしたダメージにより、出血が止まった後にも麻痺などの後遺症が残ることが多く、最悪の場合には発作から回復せずに死亡するケースもあります。
今お伝えした脳出血のほかに、脳の外側を覆っているクモ膜と脳の間の隙間に出血が起きる「クモ膜下出血」も、脳卒中のタイプの一つです。
数字でみてみよう脳出血
・脳血管疾患の患者数は、117万9,000人
・脳血管疾患の年間医療費は、1兆7,730億円
・脳血管疾患の年間死亡数は、11万4,207人
・介護が必要になる原因の第1位、約2割が脳梗塞などの脳卒中
・日本人の脳卒中に占める脳出血の割合は、欧米の2~3倍
脳出血の予防方法や注意点は?
血圧が短時間で急に高くなったときに発作が起きやすくなります。
具体的には入浴(とくに冬から春)、トイレでのいきみ、飲酒、喫煙などが発作の引き金となります。
寒い季節の入浴の前には、脱衣場と浴室を室温に近付けておくことが勧められます。また、湯船はややぬるめがおススメ!
また、便秘がちな人は、薬局で薬剤師に相談するか、かかりつけの医師に事情を伝えて下剤を処方してもらうのも選択肢となります。
今ではかかりつけ薬剤師というのもありますね!
対策をしていても脳出血の発作が起きてしまった場合は、どないしたらエエの!?
救急車よんでください。
ためらわないで!!!
発作の症状は、初めは軽くても時間とともに進行します。
症状が軽いと救急車を呼ぶのがためらわれるかもしれませんが、1分1秒の差が命を左右することになりかねません。
関連する生活習慣病
★の数が多いほど関連が強いことを意味するよ~!

★★★
高血圧
脳出血の最大の危険因子
★★☆
脳梗塞
脳出血とともに脳卒中(脳血管疾患)に含まれる病気
★☆☆
動脈硬化
脳出血の主要原因の一つ
どうですか?
心当たりはありますか?
まとめ
一言で表すと・・・
ですね。

他にも大事なことはあるけど今からでも取り組めることです(^^)
最後までご覧いただきありがとうございました!
おまけ!「くも膜下出血」について解説
冒頭にあったくも膜下出血とは?


脳は、外側から硬膜(こうまく),くも膜,軟膜(なんまく)で覆われています。
くも膜と軟膜のすき間はくも膜下腔と呼ばれています。
くも膜下腔に出血を起こした=くも膜下出血
くも膜下出血の症状は?
- 「頭を殴られたような」突然の激しい頭痛
- 意識が朦朧(もうろう)とする、意識を失う
- 嘔吐(おうと)、血圧↑
- 麻痺はないことが多いが、手足が麻痺したり物が二重に見えることもある