コロナウイルスの世界的大流行により、会社に出勤しない在宅ワークや、「巣ごもり」とも言われる家での自粛生活が長くつづいています。
家にいる時間が長いと、あまり動かないことで運動不足になったり、食欲が減ったという方も多いのではないでしょうか。
高齢者の場合はとくに、「フレイル」が懸念されていますね。

また、ずっと家で過ごしていると生活にメリハリをつけにくいため、睡眠時間が不規則になり、生活リズムが乱れている人も多いと思われます。
現在「コロナうつ」が深刻な問題になっていますが、睡眠とメンタルは大きく関わっています。
アメリカの調査によれば、今回の新型コロナウィルスにまつわる外出自粛や環境変化によって、成人の45%が感染拡大で精神的な影響を受けたと回答。
日本でも、cotreeのオンラインカウンセリングの利用者数は2月から3月で30%増、3月から4月も増加傾向。
なかなか眠れない・不規則な睡眠は、心身ともに疲れが残ってしまうだけではなく、健康そのものに悪い影響が及んでしまうこともあるのです。
睡眠不足が続くと、身体の免疫システムのはたらきが弱くなってしまい、病原菌と戦うことも困難に。イライラや落ち込み、不安など、気分を変化させる原因にもなってしまいます。
今回は、自粛生活で睡眠が乱れてしまった人のために、8つの入眠法をご紹介したいと思います。
Contents
1.ベッドから出る

どうしても眠れないときは、一度起き上がってベッドから離れてしまいましょう。
暗いところで目を閉じて横になっていると、ネガティブな思考が頭を巡りやすくなる傾向があります。
また、ベッドに入っても眠れない経験を繰り返すことで、脳が「ベッド=眠れない場所」と記憶してしまい、眠れないことが慢性化してしまう恐れがあります。
なので眠くなるまでは、ソファで本を読んだり好きなことをして過ごすのが良いのです。
2.スマホを見ない

人は「日光を浴びると覚醒し、夜になると眠くなる」という睡眠のリズムがあります。
スマホやパソコンなどの電子機器から出ているブルーライトは、脳を「昼間だ」と錯覚させ、体内時計を狂わせます。
ベッドに入る1時間~30分前は、部屋をなるべく暗くし、LINE、Twitter、Youtube、Instagramなどは控えるようにしましょう。
3.あえて起きようとする

なかなか寝付けないときに「眠ろう、ねむろう。」と焦るほど、頭は冴えてしまいますよね。
覚醒から睡眠に移行するためには、自律神経系が交感神経優位から副交感神経優位に切り替わる必要がありますが、「眠らなければ」と考えていると緊張が高まり、交感神経が優位な状態へと進むのです。
なのでその逆をとって、起きようとしてみてください。
起きていようとすることで、眠気が訪れることは十分にあるそうですよ。
4.寝る1~2時間前に入浴する

良い睡眠につながる入浴法は、眠りにつきたい時間の1~2時間程度前に、少しぬるめのお湯(40℃程度)に、ゆったり湯船につかることです。
人の身体は、体内深部の温度が下がると眠気が起こるようにできています。
1度お風呂で体内深部の温度を高めてあげると、お風呂上りに体温が下がるタイミングで眠気を誘発させることができるのです。
5.毎日おなじ時間にねる

バラバラの時間帯でベッドに入るひとよりも、ベッドに入る時間をきっちり守っているひとのほうが、からだが休む時間を認識するため、しっかり眠れるそうです。
睡眠時間がバラバラの人は慣れるまでは大変かもしれませんが、そのうち決まった時間に眠くなるはずですよ。
6.カモミールティーを飲む

アルコールの力を借りて眠りにつく人もいますが、おすすめはできません。
たしかにアルコールを飲むことで眠りにつきやすくなりますが、睡眠の質の面で見てみると全くよくないのです。
アルコールは、睡眠の邪魔となる胸焼けや消化不良の原因となるだけではなく、寝る直前にたくさんの水分を取りすぎることで、夜中に何度もトイレに起きるはめになることも。
また、寝ている途中で何度も目が覚めたり、翌朝スッキリしないというデメリットが多いのです。
そこで飲むといいのがカモミールティー。
カモミールは昔から、不眠や不安に対する伝統的な治療に使われています。
また、カモミールの香りで脳とカラダがリラックスすることで、睡眠の質が上がると考えられています。
7.ペットといっしょにねる

ペットと一緒に寝るのはそんなに悪いことではありません。
実際に、飼い犬と一緒の部屋で寝る人のほうが、そうでない人よりもよく眠れていることが分かったのです。どうぶつのセラピー効果でしょうか?
ただし、睡眠の質を下げないためにも、ベッドの中には入れないようにするのがポイントです。
ペットと一緒に寝ることで眠りにつけるのなら、ペットは床か、ペット用のベッドを近くに置き、お互いを邪魔しないように寝るのが大切です。
8.トリプトファンを摂る

牛乳、卵、大豆などのタンパク質が豊富な食品には、トリプトファンというアミノ酸が豊富に含まれており、それは眠気を誘うはたらきがあります。
これらの食べ物を炭水化物と組み合わせると、トリプトファンがより脳に行きわたりやすくなるので効果的です。
おすすめなのは、炒った大豆、ピーナッツ、チェダーチーズ、ツナ缶、ピスタチオ。
そんなにたくさんの量でなくても、適量を摂ることで睡眠に十分な効果が得られます。