しっかり寝ているはずなのに、朝起きるのがツライ、身体がだるい、やるきが出ない、日中眠い…。
仕事や人間関係でストレスが重なり、“眠れない”という方もいますが、しっかり寝ているのに身体の疲れが取れない場合、原因は一体何なのでしょうか?
この記事では、考えられる原因から、それぞれの対策方法についてご紹介します。
1.寝ても疲れが取れない原因は?
寝ても疲れが取れない理由は、さまざまです。
しっかり寝ているのに疲れが取れない日が続くと、「睡眠時間が足りないのか?」「何かの病気なのではないか?」と不安になりますよね。
ですが、病気を疑う前にまずは、身体の疲れが取れない原因を探ってみましょう。
もしかしたら日常生活の中で、疲れやすい身体になる習慣がクセづいているもかもしれません。

考えられるひとつの原因は、自律神経の乱れです。
ストレスや不規則な生活で自律神経が乱れると、頭痛やめまい、むくみなどを引き起こして疲れが取れなくなってしまいます。
知らず知らずのうちに自律神経の乱れを引き起こす行動をとってしまっていないか、自分に当てはまる習慣がないか、チェックしてみましょう。
1-1.睡眠の質が低い
睡眠は量ではなく、質が大切です。
たくさん寝ているのに疲れが取れないという方は、睡眠の質が低い可能性が高いです。
- 昼間に眠いことが多い
- 休みの日は起きる時間が遅い
- いびきをかくようになった
- 起きる時間が不規則
- お風呂はシャワーですませる
- 寝る前は必ず携帯をみる
上記で当てはまったものが多ければ多いほど、睡眠の質が低く、そのせいで疲れが取れていない可能性が高いといえます。
1-2.血流が悪い

血流が悪いと身体に老廃物が溜まり、身体が疲れやすくなる原因になってしまいます。
仕事で長時間同じ体勢でいる方や、猫背で姿勢の悪い方、運動不足の方は血のめぐりが悪く、睡眠の質も低下します。
睡眠改善に時間がかかるのは、座りっぱなしで仕事をしている人。ITエンジニアなどのデスクワーカーの方々です。その原因のひとつに、“姿勢の悪さ”が挙げられます。とくに長時間のデスクワーカーは、いすに座って、パソコンに向かって仕事をしたり、スマホをうつむいた姿勢で見るといった生活のせいで、猫背になりがちです。
- 仕事中は同じ姿勢でいることが多い
- 身体が常に冷えている
- むくみやすい
- 運動をほとんどしない
- 便秘ぎみ
上記で当てはまったものが多い方は、血流が悪くなっている可能性が高いです。
血液の循環をよくすることは、眠れる体をつくるためにとても重要です。
血液の循環をよくすると、神経はリラックスした状態である副交感神経優位に傾きます。
1-3.脳と心の疲れ

身体は疲れていなくても、働きすぎたり周りに気を使いすぎたりして、脳と心が疲れている可能性も考えられます。
身体だけでなく、脳と心をしっかり休めてあげることが大切です。
- 暇な時は常にスマホをいじっている
- 仕事で残業が多い
- 仕事中は集中しすぎて休憩をしない
- 周りに気を遣うことが多い
- 家に帰ると何もする気が起こらない
上記に当てはまった方は、脳と心が疲れてうまく機能しなくなっているかもしれません。
仕事で常に緊張状態にある場合や、常にスマホで情報をインプットし続けていると、脳と心がパンクしてしまいます。
心の疲れは、放っておくと眠れなくなったり、心療内科に通わなければならなくなる場合もあるので、軽い運動などで上手くストレス発散することが大切です。
1-4.病気のサイン

感染症やうつ病など、病気が原因で疲れがとれない可能性も考えられます。
うつ病であらわれるさまざまな“からだの症状”のうち、「疲労感・倦怠感」は、睡眠障害に次いで、よくみられる症状です。これまでの報告によると、うつ病の半数以上(54~92%)の人に「疲労感・倦怠感」があらわれることが知られています。
最初に「疲れがとれない」、「からだがだるい」といった理由で医療機関を受診して、その後うつ病と診断される人もいます。
出典:うつ病 こころとからだ
- 朝起きるのが精神的に苦痛
- 食欲がない、身体がだるい
- 体重が増減した
- 気分が晴れない
- 好きなことに興味が持てなくなった
- 皮膚に湿疹ができた
身体がだるくて動けないなど重い症状がある場合や、だるさが長く続く場合など、少しでも不安に思うことがあれば、必ず専門医の指示を仰いでください。
2.寝ても疲れが取れないときの対策・解消法
寝ても疲れが取れない原因、あなたに当てはまるものはありましたか?
原因がわかったら、実際にどのような対策すればよいのか、具体的な解消方法をご紹介します。
2-1.毎日同じ時間に起床する

平日も休日も、できるだけ同じ時間に起きるようにしましょう。
人は睡眠を促すホルモン(メラトニン)によって、起床して光を浴びた時間から、約16時間後に眠れるようになっています。
休みの日はついつい遅くまで寝てしまいがちですが、そうすると夜眠れなくなってしまいリズムが崩れてしまいます。
睡眠不足が続いている場合は、寝る時間を早めて調整しましょう。
2-2.起きたら日光を浴びて、常温の水を1杯
起きて光を浴びることで、睡眠を促すホルモン(メラトニン)の分泌がストップします。
するとすっきり目覚めが良くなり、睡眠の質も向上します。
また、起きてコップ1杯の水を飲むことで腸の動きも活発になり、便秘が改善されます。
腸が整うと自律神経も整えてくれますよ。
2-3.寝る90分前に湯ぶねにゆっくり浸かる

寝つきを良くして睡眠の質を高めるためには、深部体温を下げるのが効果的です。
深部体温を下げるためには、深部体温をあげる必要がありますね。
40度の湯ぶねに15分浸かると深部体温があがり、90分かけて元の体温に戻ると言われています。
深部体温が下がった90分後にベッドに入ることでぐっすり眠ることができますよ。
◎シャワーだけの日は、首と足首を温める
ゆっくり湯ぶねに浸かるのが難しいときは、シャワーで首や足首を重点的に温めてみてください。
そうすることで身体全体が温まり、自律神経が整って質の高い睡眠をとることができます。
2-4.寝る1~2時間前は部屋の照明を暗くする
寝る直前まで明るい光を浴びていると、メラトニン(睡眠を促すホルモン)の分泌が抑えられてしまい、寝つきが悪くなってしまいます。
寝る直前は間接照明を使って部屋を暗くしてみましょう。
活動時に酷使した目の疲れも癒され、気分もリラックスできるのでおすすめです。
2-5.就寝の2時間前からスマホ・PCは見ない
寝る直前までスマホを見ているという方は多いかもしれませんが、ブルーライトがメラトニン(睡眠を促すホルモン)の分泌を抑え寝つきを悪くしてしまいます。
できるだけ、寝る2時間前からはスマホやPC、テレビなどは見ないように心がけましょう。
◎デジタル断食をする
有名な海外女性シンガーのセレーナ・ゴメスも「デジタル断食」をし、自身のインスタグラムを友人にアップさせているという驚きの事実を明かしましたが、
ネットを使う時間が長ければ長いほど、不安や怒りに襲われやすいと言われているほど、やりすぎは心身に悪影響を及ぼします。
さらにスマホで情報をインプットし続けると、脳が処理しきれなくなって忘れっぽくなってしまうとも言われています。
2-6.いびきが気になる人は横向きに寝る
いびきを指摘されたことがある人は、睡眠の質が低くなっている可能性が高いです。
普段寝る時、仰向けで寝ると舌が喉の奥に落ち、気道を塞いでいびきを悪化させてしまいます。
横向きの姿勢に変えるだけでいびきが改善される場合もあるので、寝るときは横向きに寝てみましょう。
3.血流を良くする方法

血流が悪いと、深い眠りにスムーズに入っていけない原因になります。
ここでは、血流を改善させ、睡眠の質を上げる方法をご紹介します。
3-1.骨盤を立てて座る
デスクワークで1日中座りながら仕事をしているという人は、座る姿勢に気を付けてみてください。
骨盤を立てて座ることで背中がまっすぐになり、血行もよくなります。
また、自律神経のバランスも整って寝ても疲れがとれないということが少なくなりますよ。
3-2.30分に1回は姿勢を変える
ずっと座りっぱなしだったり、立ちっぱなしだったりと同じ姿勢で長時間いると、血流が悪くなり、肩こりや腰痛を引き起こしてしまいます。
最低でも30分に1回は席を立つなどして動くようにしましょう。
3-3.軽いストレッチをする
寝ても疲れが取れないという方は、身体のあちこちが凝っているのかも知れません。
軽いストレッチをすることで血流がよくなり、肩こりや頭痛などの症状も改善されます。
朝でも夜でも良いので、簡単にできるストレッチを毎日のルーティンに組み込んでみましょう。
3-4.オフィスで簡単にできる”イスヨガ”
座り仕事だと、なかなか動く機会がないという方におすすめしたいのが「イスヨガ」。
椅子の上で足を組んで身体を左右に動かすだけでお尻や腰回りの筋肉がほぐせて、血流が良くなります。