「血糖」とは?
わたしたちが普段食べたり飲んだりしているものは、大きく分けると『脂質・糖質・タンパク質』という3つの栄養素に分けられます。これを3大栄養素といいます。
3大栄養素のひとつである「糖質」は、からだを動かすためのエネルギー源である「ブドウ糖」になり、血液中に運ばれます。この血液中のブドウ糖を「血糖」と言います。
食事をすると血糖の量は増え、血糖値が上がるのです。
お酒を飲むと血糖値が下がる!?
お酒の席でたくさん食事を摂ったのに、ラーメンやお茶漬け、アイスクリームといった「シメ」を食べたくなったことはありますか?

わたしたちが普通に食事をとった場合、肝臓が糖を分解して血液に流すことで血糖値は上がります。
しかし、お酒を飲みながら食事をとった場合、肝臓はアルコールを優先的に分解するので、血糖値の上がりが遅くなり、血流に十分な栄養がまわらず空腹感がでてしまうのです。
「アルコールの分解で精いっぱいだ!栄養が足りない!もっと食べものが欲しい!」と、わたしたちの体がサインを出すため、お腹を満たされた感じがせずシメを食べ
お酒による空腹感でシメを食べると、糖分の二重取りになってしまい、肥満の原因に繋がってしまうのです。
さらに肥満は糖尿病を引きおこす原因の一つなので、低血糖による食事のとり過ぎには要注意です。
低血糖による体への影響

糖は、人間が健康的に活動するうえで必要不可欠の栄養素です。運動するときはもちろん、寝ている間も糖を消費しています。
つまり、24時間人間は糖を必要としているのです。
そのため、糖を必要としているわたしたちの体には、“血糖値を下げない仕組み”が備わっています。
しかしその仕組みのせいで、負担が大きくかかってしまう臓器があります。それは、血管と心臓です。
低血糖が繰り返されると心臓疾患につながる
なんと、心臓疾患患者の約4人にひとりが低血糖をもっているそうです。
低血糖状態になると交感神経が働き、「血糖値を上げないと!」と体に指令を出します。
指令が出ることで、膵臓や肝臓がフル稼働するため、体の中の糖の数値が70を切らない仕組みになっています。
低血糖状態がつづき、交感神経が興奮すると…
- 臓器にかなりの負担がかかる
- 血管がギュウギュウ縮んだりかたまることで、血管がダメージを受ける
- 血管がダメージを受けた結果、心筋梗塞、脳では認知症など様々な疾患につながる
心臓の病気は、がんにつづいて死亡率が高いのが現状です。
では、どんな人が低血糖になりやすいのでしょうか?
低血糖になる人の特徴
低血糖の人の1日の生活習慣の中で、もっとも血糖値が下がる共通の行動があります。
それは、遅い時間の食事。

仕事の終わる時間が遅く、夜中のガッツリ飯になってしまう方も多いのではないのでしょうか?
では、遅い時間のガッツリ飯の何がいけないのでしょうか。
- ご飯を食べると血液中に糖ができます。
- 膵臓がインスリンを出して、血液中の糖を体に吸収させます。
- ごはんをドカ食いすることで血糖値が急上昇!
- 膵臓が糖を抑えるためにインスリンが大量にでます。
- 必要以上に糖を吸収させてしまい低血糖に。
- 低血糖がおこり、夜中寝ているときに交感神経が活発になり安眠
が妨げられ、目覚めてしまうこともあります。
臓器に負担をかけるだけでなく、血管や心臓にもダメージを及ぼす低血糖。それだけにとどまらす、睡眠にまで支障が出てしまうんです。
あなたは夜中に、ドカ食いをしていませんか?生活習慣を見直すことは、とても大切なことなのです。
「間食」を我慢しない
夜中のドカ食いを防ぐためには、間食をしましょう。
小腹がすいたら我慢せずに、おにぎり1つくらいの間食を摂るのがおすすめです。

体に悪いのは、『空腹時間が長すぎたあとにドカ食いをすること』です。低血糖を考えるなら、間食をしたほうが体には優しいのです。
もちろん、間食した日の夜ご飯は控えめにすることが大切ですよ。
おわりに
いかがでしたか?
高血糖の方が世間には知れ渡っていますが、低血糖の恐ろしさも知っていただけたでしょうか。
心臓の疾患は最悪の場合、突然死を引きおこすこともあります。低血糖の危険さを理解して、健康寿命を伸ばしましょう!