「抑うつ」「鬱病」と診断されてまず多くの人が、
「そんなはずない。何でわたし/俺がうつ病に…?」
とショックを受けるはずです。
仕事や人間関係など、普段から多くのストレス環境下で生きている私たちですが、どこか他人事であった「鬱病」と診断されるのは、ツラく感じることかもしれません。
このように、体の不調を長く感じたり、休日にも仕事のことを考え憂鬱になってしまうなど、ストレスが症状になって表れている人も多いのではないでしょうか?
この記事では、仕事のストレスによる体調の変化、抑うつ状態とうつ病のちがいについてご紹介します。
Contents
仕事にストレスを感じている人の割合

平成30年に厚生労働省が行った「労働安全衛生調査」の実態調査では、
「現在の仕事や職業生活に関することで強い不安、悩み、ストレスになっていると感じる事柄がある労働者」の割合は58.0%とされています。
つまり、半数以上の労働者が、仕事や職場に強いストレスを抱えている、悩んでいることが分かります。
職場や人間関係などでストレスを受け続けると、心身にかなりの悪影響を及ぼすため、さまざまな体調の変化を感じる人も出てきます。
仕事のストレスによる体調の変化
仕事のストレスがうまく消化できないまま蓄積され続けると、目に見えて体調を崩すだけでなく、体のあちこちに“違和感”を感じるようになります。
ここでは、仕事のストレスで体に異常が出た人の特長を紹介します。
よくある体調の変化
- 深夜に目が覚めてから眠れなくなる/
夜に何度も起きる - 職場で緊張する/動悸がするようになる
- 頭痛やめまい、のぼせ、肩こりが
長い期間続く - 仕事や物事に集中できず、
物忘れしそうになる - 午前中に気分が悪く、
午後になると落ち着く - 食欲がわかない、食べたいと思わない
このように、日常生活に支障を与えるほどの体の違和感・不調が長く続く場合は、「抑うつ」もしくは「うつ病」を疑った方が良いかもしれません。
うつ病と抑うつ状態の違いは?
うつ病と診断される場合と、抑うつと診断される場合がありますが、
一体何が違うのでしょうか?
うつ病と抑うつの違い

気分の落ち込みと、うつ病の違いを見分ける1つのポイントは、「どのくらい長く気分の落ち込み(抑うつ状態)が続いているのか」ということです。(出典:こころのひだまり)
休日や趣味の時間などでストレスを発散できる方は、うつ病には当てはまらない場合が多いですが、何をしても楽しく感じなかったり、気が晴れないようであれば、うつ病を疑った方がいいかも知れません。
基本的なうつ病の症状
基本的なうつ病の症状として、以下の症状があげられます。(出典:米国精神医学会DSM-5)
あてはまるものが4つ以下の場合は「抑うつ状態」とされているので、確認しましょう。
うつ病&抑うつチェックリスト
基本的なうつの症状
- 気分の落ち込み
- 物事に関心がない/楽しめない
+
4つ以下あてはまれば「抑うつ」
- 集中力や注意力が低下している
- 自分に価値はないと感じる
- 眠れない/寝ても目が覚める
- 食欲がない
- 自傷行為/死にたいと考える
- 将来に関して悲観的になる
- 家族に自分の存在が申し訳ないと感じる
基本的なうつの症状にプラスして4つ以上当てはまらなかった場合は、うつ病よりも症状の軽い「抑うつ状態」と呼ぶことが多いのです。
まとめ
ただの体の疲れや、一時的な体調不良だと自己判断して、抑うつ状態であることに気づかず症状が重症化していくケースも十分に考えられます。
うつ病、または抑うつ症状のチェックリストにいくつか該当した方や、体調不良が長く続く方は、早めにかかりつけ医に相談し、専門家を受診しましょう。